これはひどい*1
対して、p100, 101のドラムの記事はひどすぎです。
技術的にかなりつっこみどころありすぎ。
ドラマニ ステップアップ追い越し
まずは、p101上段のこの内容。
例としてアクロスのSSLLRR|SSLLRRを、RLRLRL|RLRLRLと叩くことを挙げています。
しかしながら、この技術はどう考えても「クロス打ち」の延長(逆クロス)であって追越しではありません。
なぜかと言うと、タムとスネアの高さ関係が違うからです。高さが違うから、その高さの違いから生じる隙間を利用して打つのがクロス打ちです。皆様がよく御覧になるH+Sのクロス打ちもそれを利用しており、HとSの連打のときも同じように叩くことができます。
「追い越し」という技術はハイタムとロータム、タムとハイハットなど、パッド同士の高さが同じ関係があるところにはじめて発生するものです。
これこそは、クロス打ちとは全く別の技術です。高さは同じなので、追い越しも潜りもできるのですが、隙間を「自分で作らなければならない」分、難しいです。
「ルックス」の記事に書いてある「姿勢が崩れやすくなる」というのはそのためです。
百歩譲ってそう考えないとしても、「追越し」ではありえず「潜り」になるはずです。
パッドの位置としてロータムを左で叩いておきながら、その左手を「追い越し」て右手でロータムより低い位置にあるスネアを叩くなんて不自然極まりないです。
当然、正しくは左手を「潜って」その隙間から右手(のスティック)を入れるのが自然な形となります。
たとえば皆様は、このH+Sのクロス打ちを見てどうお思いになりますか?
「ルックス」の攻略記事: 59〜61小節目
次に、p101下段の記事。
まずは、事情があってその下段にあるこちらから。
59小節目のSSLR|Cは、今回のステップアップで紹介した「追い越し」を使い、オープンならLLRL|R、クロスならRLRL|Rとたたこう。
(一部表記改)
前項の記事と、この内容を見て異常さに気づかなければかなり問題です。
前者(「オープンなら〜」のほう)は誰がどう考えてもLRLR|Lまたは、LRLR|Rですよね?
なぜこんな所に無理してダブルストロークを使ってまで「追い越し」なんてとってつけたようにやる必要があるのですか?
それよりも、スネアとハイタムの高さの違いを利用したクロス打ちの方が数倍楽です。
というより、「追い越し」を使うなら最初からダブルストロークなんて使う価値ないじゃないですか。
「追い越し」とか「クロス打ち」とかの煩わしい問題を解消するために、「連打の数あわせ」で使うと言うダブルストローク本来の目的をあっさり無視していますよ。
「ルックス」の攻略記事: 46〜48小節目
まず、本文における
46小節目にあるHSLR|CはLRLR|Rとたたくと最も安定する。
(一部表記改)
まあ、これは個人差があるので問題がないのですが、問題は写真の挿絵におけるこの解説。
HSLR|Cが見えたら心の準備をしよう。クロスではたたきづらいので、オープンにするのがオススメ。
(一部表記改)
…
……
…………
この人は100%クロスで叩いたことがありませんね。
「クロスではたたきづらいからオープンで」というアドバイスはどう考えてもありえません。
なぜなら、本来クロス打ちは右手でリズムを取るために開発されたものだからなのです。
オープンでハイハットを刻めたら最初からクロスで打ちませんよ。
こんな考え方は直後の
この部分の連打はSの連打(Hに続く)は左から、Lの連打(Cに続く)は右から入るとたたきやすい。
(一部表記改)
というオープン型しか視野に入っていないような内容からも伺えます。
クロス型なら、その打ち方の延長でどれも右からでも入ったほうがいいなんて言うまでもないですよね?
というより、こここそが59〜61小節目でしきりにやらせたがっていた「追い越し」の出番ではないですか?
クロス型(正確には右手で8ビートを刻む型)をとる人にとってはこちらのほうが難しいですが数倍安定します。その前の小節に出てくるHSSS|Cと同じ組成ですし。
最後に一つ。
47小節目S+R→R→R→B+C(、 48小節目S+R→R→S→B+C)は、左手も使う場合はRLRとたたくことになる。姿勢を崩されないように気を付けよう。
(一部表記改)
いや、この曲やる頃にはそんな初歩的なミスしませんから。
というより、これで姿勢が崩されるようならこの曲やる自体100年早いですから、他のもっと簡単な曲の簡単なフィルでスティックの軌道や姿勢を意識してやったほうがいいです。